Energy exchange network model for inter-residue interactions in a
thermally fluctuating protien molecule
倭剛久(名古屋大学大学院理学研究科) Takahisa Yamato (Nagoya Univ.)
概要
蛋白質は複雑多自由度な高分子であり、適切なモデル化が有効である。
例えば、格子モデルは複雑な蛋白質を単純化した表現を、また、郷モデル
は整合性原理に基づいて、立体構造形成に関わる分子内相互作用の要とな
る部分を抽出している。
我々は、アミノ酸残基間の相互作用を「エネルギーの伝導度」定量化した。
この記述はイエロープロテインの光励起エネルギーの振動エネルギー緩和経路
の同定に有効であった[1,2]。さらにすすめて、「蛋白質反応を、アミノ酸相互
作用ネットワーク(Energy exchange network(EEN))の再編」として表現する方法を
提案している[1, 2, 3, 4]。
まず、この手法をsingle domain allostery を示す小型の水溶性蛋白質に適用
した[3,4]。その結果、PDZ3ドメインのリガンド結合能に大きな影響を及ぼす
C端末ヘリックスがEnergy exchange networkの重要な位置を占めていること
がわかった。また、膜蛋白質の粗視モデルによる考察[5]と平行して、GPCRの
EEN解析を実行した。アロステリック効果を呈示する膜蛋白質の残基間相互作用
の特徴を調べ、アドレナリン受容体の反応をEENの再編として記述することが
できた[6,7]。
文献
[1] T. Yamato, Chapter 6, Proteins: Energy, Heat, and Signal Flow, DM.
Leitner & JE Straub eds. Taylor & Francis, (2009). pp. 129-
[2] T. Ishikura, T. Yamato (2006) CPL.
[3] CURP (CURrent calculations of Proteins)
http://www.tb.phys.nagoya-u.ac.jp/~yamato/CURP.htm
[4] T. Ishikura, Y. Iwata, T. Hatano, T. Yamato (submitted)
[5] T. Yamada, T. Yamato, S. Mitaku (in preparation)
[6] T. Yamato, Telluride Science Research Workshop - Protein Dynamics -
Aug. 3-7, 2015.
[7] T. Yamato, Pachifichem, Dec. 2015.
[8] K. Yanase, T. Ishikura, T. Yamato (unpublished)