研究概要
計算化学研究室では量子状態制御や物性発現機構等に関する理論的および計算科学的研究を行っています。
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量子状態制御に関する研究では、分子にレーザーパルス列を照射して、分子の構造や性質を制御する理論的研究に取り組んでいます。
これまでのほとんどの化学反応は分子の安定な電子基底状態で起こりますが、この光量子制御における分子の励起状態を用いる化学反応は無限の可能性を秘めています。
これまでに2原子分子の電子基底状態から電子励起状態の特定の高振動準位への完全な
る遷移(負温度)を実現してきました。
最近は、生体高分子でその構造や機能発現に重要な役割を演じている水素結合に注目し、
水素結合に関与するプロトンの運動を完全に制御する理論シミュレーション を行い、
分子の状態(構造・機能・運動)を自由に制御する興味ある研究を行っています。
また、このような研究課題は、次世代ナノデバイスとして開発が期待される高分子を用いた分子スイッチ、分子メモリーや分子トランジスタなどの光分子素子の開発や次世代計算機として注目を浴びている量子コンピュータの実現に向けた基礎研究としての重要な位置を占めています。
関連記事:
量子化学とコンピュータ(1997)
量子化学の基本用語(1998)
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物性発現に関する研究では超伝導状態などの物性発現可能性を理論的に予測したり、物性発現機構解明に関する先端的研究に取り組んでいます。
これまでに分子性結晶などの「伝導性、磁性、超伝導性、光物性」の発現機構とその分子設計などに理論的および計算化学的な観点から貢献してきました。
最近では物性発現における「多重バンド効果」に関する先端的研究を行っています。
また光(レーザー)や電場・磁場などの外場によって様々な物性が発現する可能性を理論的に追求しています。
超伝導状態の第一原理計算を行って、さらに転移温度の高い超伝導発現機構原理や発見に向けた研究などに発展させています。
また、タンパク質および金属タンパク質のダイナミックスやスピン構造などの電子構造(生体スピン)を分子動力学法や電子状態計算により解析を行っています。
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キーワード:
レーザー光による量子制御
伝導性、磁性、超伝導性などの機能を発現する分子設計
分子動力学法・分子軌道法による銅含有タンパク質のシミュレーション
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構成員 (e-mail ****@wriron1.s.kanazawa-u.ac.jp)
- 大学院生(博士後期過程)
- 崔 伶準 D3 (choi@)
- 金澤 宏幸 D3 (kanazawa@)
- Bac, Phung Viet D3 (vietbac@)
- 大学院生(博士前期過程)
- 谷口 峻一 M2 (shun@)
- 中村 力 M2 (riki@)
- 松本 圭介 M2 (keisuke@)
- 岩山 将士 M1 (iwayama@)
- 橋本 泰平 M1 (hasimoto@)
- 学部生
- 大前 裕莉子 B4 (omae@)
- 佐藤 あゆは B4 (satouayuha@)
- 土屋 智宏 B4 (tomo@)
- 中田 良 B4 (nakada827@)
- 山田 雅訓 B4 (yamadamasanori@)
セミナー・集中講義
[修士・学部生ゼミ] | J.J. サクライ 「現代の量子力学」 |
[レーザー] | D.F. Walls, G.J.Milbaun 「Quantum optics」・リサーチセミナー |
[タンパク質] | Daan Frenkel, Berend Smit「Understanding molecular Simulation」 リサーチセミナー |
[夜ゼミ(全体ゼミ)] | フェッター/ワレッカ 「多粒子系の量子論」 |
研究室ではM1、B4を対象にした量子力学ゼミをはじめ、研究テーマに沿って毎週ゼミを行っています。
全体では週1回火曜の夜19時から始まる「夜ゼミ」があり、OBや他大学の先生なども招いて興味を持ったテーマ
に取り組んでいます。
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業績
論文 / 著書・総説 / 特許
情報
TOPIC
2007/09/07 「大学院教育改革支援プログラム」に採択された
「大学連合による計算科学の最先端人材育成」が北陸中日新聞に掲載されました。
2008/02/26 「International Joint Symposium on Computational Science March 3-7, 2008 Kanazawa」のお知らせ
2008/03/11 「International Joint Symposium on Computational Science」要項(PDF形式)公開のお知らせ
学会発表等
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